「行政書士といえば、許可申請の書類を作る人」 こんなイメージをお持ちの方が多いかもしれません。確かに、建設業許可の申請は行政書士の主要な業務の一つです。しかし、実際にはそれ以上に、建設業の皆様の経営基盤を支え、事業を成長させるための幅広いサポートを行っています。
今回は、行政書士が建設業の経営者様に対して、具体的にどのような支援ができるのか、そしてそれによって経営にどのようなメリットが生まれるのかについて解説します。
建設業許可の維持・管理とコンプライアンス支援
建設業を営む上で最も重要な「建設業許可」。
しかし、一度取得すれば終わりではなく、その維持には細かな管理が求められます。
- 更新申請と決算変更届の確実な履行
5年ごとの更新はもちろん、毎年義務付けられている「決算変更届(事業年度終了報告書)」の提出は、次回の更新をスムーズに行うための必須条件です。これらを失念すると、最悪の場合、許可が失効してしまい、受注機会を損なうことになりかねません。 - 変更届の迅速な対応
商号の変更、役員の交代、営業所の移転、そして最も注意が必要な「経営業務の管理責任者(経管)」や「専任技術者(専技)」の交代など、届出が必要な事項は多岐にわたります。
行政書士は、これらの期限管理を代行し、経営者様が安心して本業(現場)に集中できる環境を整えます。また、法改正の情報(最近では社会保険加入の義務化厳格化など)をいち早くお伝えし、法令違反を未然に防ぎコンプライアンス重視の経営をサポートします。
公共工事参入への道標:「経審」と入札参加資格
「民間工事だけでなく、公共工事にも参入して経営を安定させたい」 そうお考えの経営者様にとって、行政書士は欠かせない存在です。
- 経営事項審査(経審)の受審サポート
公共工事の入札に参加するためには、経審を受け、客観的な格付け(点数)を得る必要があります。行政書士は、単に書類を揃えるだけでなく、「どうすれば適正に点数を維持・向上させられるか」という視点から、決算内容の分析やアドバイスを行います。 - 入札参加資格審査申請
国や地方自治体ごとに異なる複雑な電子入札システムの登録、申請を代行します。複数の自治体に登録したい場合でも、ワンストップで対応可能です。
経審は、自社の経営状態を客観的に把握する「健康診断」のようなものです。この数値を分析することで、経営改善のヒントが見えてくることも少なくありません。
資金調達と事業承継のサポート
建設業は、資材の高騰や人件費の上昇など、キャッシュフローの管理が非常に難しい業界です。
- 補助金・助成金の活用提案
「IT導入補助金」によるDX化や、「ものづくり補助金」を活用した最新重機の導入など、活用可能な補助金は意外と多く存在します。行政書士は、事業計画書の作成支援を通じて、採択の可能性を高めるサポートをします。 - 事業承継の円滑化
後継者へのバトンタッチは、建設業において最大の課題の一つです。許可の承継(譲渡・譲受、合併、分割、相続)は、事前認可制度の導入により以前よりスムーズになりましたが、それでも高度な法知識と緻密なスケジュール管理が必要です。 行政書士は、親族内承継やM&Aを含め、許可を切らすことなく事業を次世代に繋ぐための道筋を、他士業や自治体とも協力して支援します。
契約書の作成・リーガルチェックによるリスク回避
現場では「口約束」や「簡素な注文書」だけで工事が進むケースも散見されます。しかし、未払いトラブルや追加工事の費用負担、工事遅延の損害賠償など、リスクは常に発生します。
- 建設業法に準拠した契約書
建設業法第19条では、契約書に記載すべき事項が厳格に定められています。これに違反すると指導の対象となります。行政書士は、企業の実情に合わせた、法的に有効かつ公平な契約書の作成を支援します。 - 取適法・建設業法の遵守
元請・下請の関係において、不当な買いたたきや支払遅延が発生しないよう、社内の契約フローをチェックし、健全な取引関係の構築をサポートします。
なぜ、行政書士に依頼すべきなのか?
「書類作成くらいなら自分でできる」とお考えの方もいらっしゃるでしょう。しかし、行政書士に依頼することには、コスト以上の大きなメリットがあります。
- 「時間」という資産を守る
煩雑な手引きを読み込み、役所に何度も足を運ぶ時間は、経営者様にとって「現場での付加価値を生む時間」を奪うことと同じです。その時間を、経営や現場監督、あるいは社員教育に充ててください。 - 「正確性」という安心を買う
書類の不備による申請の遅れは、入札機会の逸失や契約の破棄に直結します。プロの目によるチェックで、ミスをゼロに近づけます。 - 「相談相手」としての距離感
行政書士は、税理士や社労士とは異なる角度から貴社の事業を見守っています。許認可を通じて企業の財務・労務・技術力を総合的に把握しているため、経営の「困りごと」に寄り添った相談が可能です。
最後に
建設業界は今、大きな変革期にあります。働き方改革、DX化、そして深刻な人手不足。こうした荒波の中で、経営者様が独りで全ての法的手続きを抱え込むのは限界があります。
行政書士は、書類を作り申請するだけの存在ではありません。
経営課題を克服し、その理念を実現するための伴走者として、全力でサポートいたします。
「こんなこと、行政書士に聞いてもいいのかな?」 そう迷われるようなことでも、まずはお気軽にご相談ください。
公式LINEはこちらからお友達登録をお願いします。

