建設業許可は「取って終わり」ではない!取得後に気をつけるべきポイント

建設業許可を取得して、「やっと建設業許可が取れた!これで一安心だ」と思われるのは当然です。
しかし、建設業許可は取得後に気をつけなければならないポイントがいくつかあります。

実は、建設業許可は取得することよりも、「維持すること」そして「活用すること」の方が、会社の利益に直結します。今回は、意外と見落としがちな「許可維持の落とし穴」と、許可を武器に売上を伸ばすための戦略についてお伝えします。

目次

「うっかり失効」が最大の経営リスク

建設業許可には5年の有効期限がありますが、更新手続きを忘れてしまうケースはゼロではありません。
しかし、それ以上に恐ろしいのが「変更届の未提出」による更新拒否です。

  • 役員の交代・住所変更
  • 経営業務の管理責任者(経管)や専任技術者(専技)の退職
  • 決算終了後4ヶ月以内の「決算変更届(決算報告)」

特に「決算変更届」を5年分まとめて出せばいいと考えている方もいますが、これは非常に危険です
毎年の提出を怠っていると、いざ更新という時に受付を拒否されたり、最悪の場合は許可が途切れてしまい、その間の工事受注ができなくなるリスクがあります。

許可の維持は「守り」の経営です。毎年決まった時期に書類を整える習慣が、金融機関からの信用にも繋がります。

「専任技術者」の不在をどう防ぐか?

現場の人手不足は深刻ですが、許可を支える「専任技術者」の不在は、即座に許可の取消事由になります。

  • 高齢化による引退
  • 突然の退職

これらが発生した際、2週間以内に後任を届け出る必要があります。
後任が見つからない場合、許可を一本化できず、一部の業種を廃止せざるを得なくなることもあります。

今いる若手社員に資格取得を促すのはもちろんですが、「実務経験」による証明の準備も進めておきましょう。
過去の契約書や注文書を10年分整理しておくことは、いざという時必要になります。

公共工事への参入:経営事項審査(経審)の本当の価値

「うちは民間工事だけだから、経審(経営事項審査)は関係ない」と考えていませんか? 実は、最近では元請け企業から「経審を受けていること」を取引条件にされるケースが増えています。

経審は単なる点数付けではありません。自社の「経営の健康診断」です。

  • 自己資本比率の改善
  • 若手技術者の育成状況
  • 建設キャリアアップシステム(CCUS)の導入状況

これらが点数化されることで、客観的な信頼度が向上します。
点数を意識した経営を行うことで、自然と「受注しやすい会社」へと体質改善されていきます。

2024年問題と「働き方改革」への対応

建設業界でも時間外労働の上限規制が適用され、いわゆる「2024年問題」が本格化しています。
今月施行となった改正建設業法でも、労務費の適切な計上が重要視されています。

今後は「コンプライアンスを重視している会社」でなければ、良い職人が集まらず、結果として工期が守れないという悪循環に陥ってしまいます。

  • 適切な工期設定の徹底
  • 書面による契約締結(建設業法違反の防止)

これらを疎かにすると、発注者からの信頼を失うだけでなく、行政処分の対象にもなり得ます
「法律を守ることは、従業員と会社を守ること」だと再認識していただきたいです。

行政書士を「外部の法務部」として活用するメリット

建設業許可の手続きは、書類作成に膨大な時間がかかります。
しかし、経営者の本業は、現場を回し、利益を上げることです。

手前味噌で恐縮ですが、行政書士に依頼するメリットは、単なる「書類の代行」だけではありません。

  • 期限管理の自動化: 更新時期や届出漏れを未然に防ぎます。
  • 最新情報の提供: 法改正などがあれば、その内容を踏まえたアドバイスが可能です。
  • 事業承継・相続への備え: 会社を次世代に繋ぐための支援を他士業等と連携して行います。

まとめ

建設業許可は、いわば「スタートライン」です。
その許可を取得後にどう活用していくかで、5年後、10年後の会社の姿は大きく変わります。

「最近、届出を出した記憶がないな」「将来的に公共工事にも挑戦したい」と思われた方は、ぜひ一度専門家にご相談ください。

当事務所では建設業の支援に力を入れております。何かお悩みやご相談がありましたら、お気軽にご連絡ください。

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